【対話型アクティブラーニング】生徒が見つけた「奇数の数列」の法則

対話型アクティブラーニングの世界へようこそ!部長ナビです

部長ナビの特殊な授業「対話型アクティブラーニング」まとめ
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部長ナビの特殊な授業「対話型アクティブラーニング」のまとめです。 2016年度「対話型アクティブラーニング」活動報告、活動予定 ★5...

普通、先生が「板書」して、「説明」して、「問題解く」「答え合わせ」「補助解説」という流れが数学の授業だと思いますが、私、10~20分くらい(もっと長くなることもあるけど)「概念」を形成するために、生徒とやり取りをしております。

対話型の授業で概念を形成するんですね。普通、概念というのは「説明」して、理解させるモノなんですが、発問を工夫することで、生徒に「気付かせる」ことをするんですよ。これがね、画期的らしくて、多方面から注目を集め、ちょっと、まだ報告していないんですが、色々と大変なことになってるんですね。

まあ、それは良いとして、

先日「数学B」の数列の授業で、生徒に、こう聞きました

「数列というのは「規則」を持った数の列なんだ。だから、一番大切なことは「公式に当てはめて一般項を求める」ことではなく「自分で考えて、隠された規則を見つけて、その上で、必要に応じて公式を使っていく」ということなんだ。

では、ここに「1,3,5,7,9,11,・・・」という数列があるとする。とりあえず、ナンバリング作業をしようか」

1,3,5,7,9、11
↑ ↑ ↑ ↑ ↑ ↑
1、2、3、4、5、6

これが「ナンバリング作業」である。規則を見つけるのに大切なのは「項の番号とどういう関連があるか」である。上の図で言うと「1番目が1,2番目が3」とか言うのを元に、規則を考え、100番目、200番目、そしてn番目を考えるのである

私はこれが「奇数の数列」であることは100も承知で出しているので、普通、1から始まる奇数の数列のn番目は「2n-1」で表すことができる。すなわち「項番号(ナンバリング)を2倍して、1を引くと、その項が出て来る」という回答を期待したのだ。それを見つけて欲しかった。

しかし、生徒にはもちろんこれは話していないので(奇数の列であることすら話していない)、コレを生徒がどう見るのか、生徒の自由な発想が聞きたくて、私は質問を投げかけた

しかし、ウチは進学校ではない。

進学校ではないが、こういう授業に生徒は慣れているので、腕を組んで一生懸命黒板を眺める者、ノートに写して、規則を必死で探す者、色々であったが、こういう時間を提供することこそが「教員の本職」なのでは無いかと思っている。受け身の授業ほどつまらないモノはない。考えることを抑制され「こうなるから」と押し付けられる授業。それで何が学べるというのか?それで何が楽しいのか?そもそも、教員が、そういう授業をやって楽しいのか?

少なくとも、この考える数分、生徒の真剣な顔を見て私は楽しくて仕方がない

どんな答えが出るのかワクワクするのである

そして、一人の生徒がこう言った

「先生。見つけました」

「言ってみなさい」

「この数列の規則は、ナンバリングと関係のある規則ではありません」

「え?」

「よく見てみると、その項を求めるのに、こういう規則があります」

「それは、「その項番号と1つ前の項番号を足す」ということです。この計算で項が求められます。だから、第2項は3ですけど、ナンバリングである2と1つ前の項番号の1を足すと3になります。第4項は7ですけど、同じように、ナンバリングである4と1つ前の項番号の3を足すと7になります。」

もう一度言う。ウチは進学校ではない。進学校でなくてもこういう回答が出て来るのだ。問題は教員の姿勢や、授業の進め方、発問の仕方であって、生徒の問題ではない。「進学校じゃないから、考えることはできない」なんてありえない固定観念である。

その生徒は続けた

「100番目の項は、ナンバリングである100と、1つ前の項番号の99を足すので、199になります。200番目の項も同様に、200+199で399となります。先生の言った「一般項」はn番目なので、1つ前は(n-1)番目だと思いますから、これを足すと、n番目は2n-1となります。あってますか?」

シビれた。
私は数学が得意でずっと高い得点を取り、大学も教育学部の数学科に入り、民間企業を一度は経験したが、教員として数学にずっと携わっている。

その私が気付かなかった。

奇数のn番目が「2n-1」というのは当然知っている。しかし、ナンバリングを使ってこんなに鮮やかに出せるなんて知らなかった。背中に電撃が走った瞬間であった。

これだから、対話型アクティブラーニングはやめられない。たまらない授業を展開できるのだ。

1から始まる奇数の列は、その項番号と1つ前の項番号を足すと現れる。他の数学の先生から見ると当然かもしれないことだが、少なくとも私はこのことを知らなかった。「中学で数学が全くダメだった」とほとんどの生徒が本校では話す。しかし、そういう生徒達が一生懸命考え、こういう答えをバンバン出すようになる。

点数は取れるが、「意味を知らない」生徒と、計算はそれほど得意では無いが「考えることが好きで、意味を知っている、知ろうとする」生徒と、アナタが採用担当者だったらどっちを取るだろうか?

私は数学科教員であるが、数学の授業を通して、このように「考え、発表する力」「疑問を持って物事に立ち向かう力」を養うことは十分に可能である。

数学の授業は意味がないなんて言葉を耳にするが、少なくとも私の担当している生徒達は「生まれて初めて「考えることが楽しい」と思った」「数学がこんなに面白いなんて知らなかった」と口々に言う。中学校では、ついて行けずにあきらめていた生徒達が輝く瞬間であった。

好評であれば、他の「対話型アクティブラーニングの実践例」もアップしたいと思う。

例えば、皆さん、
「有理化」ってありますが、あれ、「分母」を有理化しますよね?なんで、分母にルートってあるといけないんですか?

分子は有理化しなくても良いんですか?

これが「対話型アクティブラーニング」です。コレを授業でやります。こちらの発問で生徒の頭が「アクティブ」になります。どうですか?楽しくありませんか?

少なくとも私は楽しいです。毎日楽しいですよ。

アナタの頭も数学でアクティブにしてみませんか?

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